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『博士の愛した数式』 小川洋子・著 

物語に吸い込まれて、一気に読んでしまいました。

主な登場人物は、事故で記憶が80分しか持たない数学者のおじいちゃんと、
その家で働く家政婦さんとその10歳の息子。

博士の記憶は17年前の事故の前までで止まってる。
それ以降の出来事も出会う人も、彼にとってはすべて新しい体験。
だから家政婦さんは、毎朝博士の家に行くと自己紹介から始める。
でも、この家政婦さん、嫌がらずに博士の同じ質問に何度でも答える。
博士に対する家政婦さんの謙虚で優しい気持ちに感動します。
その姿はやがて彼女の息子にまでしっかり伝わります。
優しい子なんですルート君(頭が平らだから、そう博士が名づけた^^)

博士の愛するもの、それは数字と阪神タイガースの江夏選手。
靴のサイズ、誕生日、座席にふられたナンバー、野球選手の背番号、
すべての数字を愛し、何気ない数字に隠れた神秘を教えてくれます。
正直、数字がこんなにロマンティックなものだとは、と、
ちょっと数字に対する見方が変わります。
変わり者ではあるのですが、人間的に可愛いところもある愛すべき博士なのです。
そして、記憶が80分しか持たない体ではあるけど、
これほど愛するものをもってる博士がとても幸せな人にも見えました。

私の個人的な趣味から言って、とてもツボだったことが二つあります。
博士とルートが大の野球好きだったこと。
ふたりが生まれて初めて球場に行ったときのくだりはじ~んとしました。
やっぱり野球ってなんか郷愁を感じさせるんですよね。
そして、”江夏カード”のエピソード。
ファンにとっては、こういうものは値段がつけられない宝物。
我がことのように思いながら読んでしまいました。

切なくてちょっと悲しい物語ですが、
世代を超えた三人の人を思いやる心に打たれるステキなお話です。

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